紙の知恵袋

世界遺産 和紙について

 しばらくお休みしておりましたが、今回は、昨年11月に世界無形文化遺産に登録された和紙についてお話ししたいと思います。

 以前に登録されていた「石州半紙」に加え「本美濃和紙」「細川紙」の3つ。紙そのものでなく、作る伝統技術が登録されました。これらの和紙は次のような特徴を持っております。

〔楮のみを原料とする〕

和紙の原料には、楮、三椏(みつまた)、雁皮(がんぴ)、竹、木材パルプ、などがありますが、今回登録された3つの特徴は原料に楮(こうぞ)のみが使われているということです。楮は光沢があり、雁皮や三椏に比べると繊維が長いため、美しい和紙を漉くことができます。

 〔国産の原料だけを使う〕

 原料の楮はフィリピン、タイ、中国などからの輸入品もありますが、紙にしたときに油の塊が残るなどの問題もあり、すべて国産の原料だけを使用しています。石州半紙は地元産の楮を、本美濃和紙は茨城県産の最高級那須楮を、細川紙は地元産又は四国産を原料に限定しています。 但し、国内の楮生産者が減少しており、今後、原料調達に不安が残ります。

 〔だんだん白くなる〕

 紙を白くするために、一般的に塩素などの漂白剤が使われます。しかし、時間が過ぎると紫外線などの影響により黄ばみが出てきます。一方で、塩素漂白をしていない今回の3つの和紙は、当初は鮮やかな白ではありませんが、紫外線によりむしろ少しずつ白みを増してくるということです。

 また、それぞれの産地には、良い和紙作りには欠かせない良い水質を保った川が流れていることも特長です。

 〔日本固有の「流し漉き」〕

手漉き和紙には二つの手法があります。一つは古代中国で始まり世界中に伝播され、現在も各国で手漉きの紙が漉かれている「溜め漉き」という手法。もう一つは平安初期に確立した日本独自の「流し漉き」という手法です。日本では両方が使われておりますが今回、世界文化遺産に登録された産地では「流し漉き」が使われております。

 「流し漉き」は、原料の入った水を何回も、汲み込み簀桁を揺らすことで均質で丈夫な紙を作ります。

 「溜め漉き」は一度だけ原料の入った水を汲み込み、簀桁を揺らして水が抜けるのを待つ方法で、紙にムラができやすい。

 厚い紙は「溜め漉き」がやりやすく、薄く表情のきれいな紙は「流し漉き」が良いなど、それぞれ長所、短所があります。

 和紙は世界的に見ても極めて優れた紙です。奈良の正倉院には、 1300年前のものといわれる和紙が残っています。しかし、和紙作りに携わる人の数が、この10年間におよそ40%減っています。50年前に比べると10分の1以下です。

 今回の世界遺産登録によって多くの人に、伝統の技術を守る大切さ感じてもらうとともに、若い和紙技術者の育成にも、つながればいいと思います。

 各産地を紹介した URLは下記のとおりです。

美濃和紙 http://www.furukawashiko.com/minowashi/index.html

石州半紙   http://www.sekishu.jp/cultural_heritage/index.html

細川紙http://homepage2.nifty.com/t-nakajima/washimeguri3.htm

全国手漉き和紙連合会・和紙産地マップhttp://www.tesukiwashi.jp/sanchi_map.htm

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